楽しくて快適な地域バスの利用、おすすめします！
クルマ旅からバス旅に変更するだけでエコに貢献できる。
その実感が家族の意識的成長につながりました！
株式会社ルーコ 代表取締役
井上美穂さん
【地域バスってなに？から始まった「親子3代・豊田の山里縦断の旅」】
私が豊田市の地域バスについて深く知るようになったのは、1年ほど前。手すき和紙の産地として有名な小原（おばら）地区に住む知人（「バス旅obararian.com」でバス旅をレポートしている人です）が「豊田の市街地から小原へは、とよたおいでんバス1本で行けるんですよ。バス旅で遊びに来てみませんか？」と誘ってくださったのがきっかけです。山里風情漂う小原は、私の大好きな場所のひとつ。それ以前も出かける機会はあったのですが、交通手段はもっぱらクルマでした。でも、豊田市バスマップや時刻表をチェックしてみたところ、複数の地域バスをうまく乗り継げば、豊田市駅から足助町の香嵐渓を経由して小原へ行くこともできると判明！
いろいろなバスに乗れたら楽しいかもと思った私は、小学2年生の息子と母を誘い、「親子3代・豊田の山里縦断の旅～交通手段はバスだけ！～」を計画・実行することにしたのです！
【4種類の地域バスを駆使した旅は事前のスケジューリングがポイント！】
ここで、私たち家族が体験した「親子3代・豊田の山里縦断の旅～交通手段はバスだけ！～」のルートをご紹介しましょうー！
9:40 「名鉄バス」矢並線に乗車して豊田市駅前を出発
10:25 香嵐渓に到着。景色を楽しんだ後、昼食
13:00 「足助地域バス あいま～る」に乗車して香嵐渓を出発
13:40 月原（わちばら）に到着。バス乗り換え地点の下川口まで散策がてら徒歩で移動
14:16 「とよたおいでんバス」旭・豊田線に乗車して下川口を出発
14:22 上百月（かみどうづき）に到着
14:23 おばら桜バスに乗車して上百月を出発
14:37 小原に到着。メインイベントとして、和紙のふるさとで紙すき体験。うちわを作成
17:24 「とよたおいでんバス」小原・豊田線 に乗車して小原を出発
18:39 豊田市駅に到着
利用した地域バスは4種類、乗り換え回数は4回。「水曜日のみ運行するバス」「昼間は2時間に1本のみ運行するバス」など、さまざまな条件を踏まえたオリジナルルートです！
【座っていれば到着する安心感と乗り継ぎのスリリング感!?】
今回のバス旅を経験するまで、レジャーはクルマで出かけるものだと思っていた息子。出発前は「バス停まで徒歩の移動も多いけれど、大丈夫かな」とか「バスの中で退屈してしまわないかな」と心配だったのですが、杞憂に終わりました。バスの車窓から見える景色、運転士さんや乗り合わせた方々との会話、訪れた先々での出会い、乗り継ぎ時のちょっとしたスリリング感…すべてをいっしょに楽しみながらの旅は、私たち家族にとって笑顔とワクワクがいっぱいの“冒険”だったのです。小原では地元の方のご厚意で、トマトの収穫体験をさせてもらうといううれしい予定外の出来事も！ また、ハンドルを握らないのでビールが飲めることや（実際には飲みませんでしたが）、心地よい揺れに誘われて“うたた寝”ができるのもバス旅ならではの魅力だと感じました。
【子どもの心にもエコの芽を自然に育みたい】
「交通手段はバスだけ」で移動していく旅を通じて、再認識したことがあります。それは、クルマに頼りすぎないエコなくらし方。インターネットで調べたら、地球温暖化の原因になってしまう二酸化炭素について、クルマが人間1人を1km運ぶ時に排出する量はバスの約3倍、電車の約9倍に相当することを知りました。もともとエコに関心があり、自宅や会社の中でできる範囲の省エネは心がけていたつもりでしたが、移動にクルマを使うことは当たり前になっていた気がします。でも、バス旅をきっかけに、公共交通機関をかしこく使って楽しく快適に生活しながら、環境に貢献できるくらし方を実感。以来、私は仕事中の移動に、母はお墓参りなどに地域バスを利用したいと思うようになりました。
また、3月の春休み期間中には、ウォークラリーならぬバスラリーといった趣のイベント「リアル謎解きゲーム×おいでんバス・地域バス エコ博士からの挑戦状」に親子で参加しました。
今、小学3年生の息子は、これから多くを学んで成長していく時期。「エコ＝楽しい＆快適」を実感する経験を積み重ねることで、環境にやさしい行動を自然と心がけられる子どもに育ってほしいと願っています。
井上さんが体験したバス旅の詳細はこちら
http://minoue.boo-log.com/e200689.html
取材日：2013年3月
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